ナダル。2020年の米国アーカンソーダービー(G1)まで4戦4勝・無敗で駆け抜けた北米ダート中距離G1馬で、日本では2023年からシャトル供用が始まった新種牡馬です。初年度世代(2022年生まれ)が2024年にJRAデビューを迎えると、その世代から立て続けに勝ち上がりが出て、2024年JRA2歳ファーストシーズンサイアー戦線で上位入線。2025〜2026年にはメモリアカフェの関東オークス(Jpn2)勝ち、メルキオルのブルーバードカップ(Jpn3)勝ちと地方交流重賞で結果を出し、JRA中央でもクレーキングがユニコーンS(G3)2着、ヒルノハンブルクがレパードS(G3)3着と重賞戦線に駒を進めている段階です。
2026年5月時点でJRA中央に出走した産駒は129頭・746戦。勝率15.3%・複勝率36.2%・平均人気4.7。新種牡馬としてはサンプル数に対して相当に高い水準で、ダート路線で安定した戦力を送り込み続けています。
本稿では129頭・746戦の実データを軸に、産駒の主戦場と最新の活躍を整理します。
ナダル産駒の特徴をひと目で
- JRA中央で勝率15.3%・複勝率36.2%:平均人気4.7で評価されつつこの数字
- ダート特化型:ダ671戦・勝率16.4%・複勝率38.6%、芝は75戦のみ
- 中山ダ・新潟ダで複勝率47%超:中山ダ47.6%、新潟ダ47.5%は全競馬場のトップ
- ダ1400m複勝率41.1%・ダ1700-1800m複勝率38.9%でダート全距離が強い
- 2歳の勝率20.7%・複勝率41.8%はファーストクロップらしい早熟性
- 性別差ほぼなし:牡馬複勝率35.5% vs 牝馬36.8%
- 芝はマイル以上が壁:芝1500-2000mで複勝率0〜7%
現役時代――4戦無敗で引退したアーカンソーダービー馬
ナダルは2017年生まれの米国産。父Blame(2010年BCクラシック・G1勝ち)×母Ascending Angel(母父Pulpit)という、Roberto系×A.P.Indy系の北米ダート王道配合の良血馬。
2020年に米国でデビューし、新馬戦からレベルステークス(G2)→アーカンソーダービー(G1・オークローンパーク ダート約1800m)まで一気に4連勝。ケンタッキーダービー戦線の主役級に躍り出ますが、本番前に脚部不安で引退となり、無敗のまま種牡馬入りしました。米国Three Chimneys Stud所属で2020年から米国供用、日本では2023年からシャトル供用が始まり、初年度世代(2022年生まれ)が2024年にデビューを迎えて、現在に至ります。
血統背景――父Blame×母父Pulpitの北米ダート純血
父Blameはアーチ→クリスS→ロベルト系のダート中距離馬で、2010年BCクラシック(G1)勝ち。母父PulpitはA.P. Indy→Seattle Slewの王道米国クラシック血統で、北米ダート3歳路線の主流サイヤー。両親ともに米国主流のダート中距離・パワー型で、日本の繁殖牝馬(サンデー系・キンカメ系)と組み合わせると自然にアウトクロスとなり、配合の幅が広いのが特徴です。
サンデーサイレンス系を父系に含まないため、母父にディープインパクト・キングカメハメハ・サンデー直仔・米国系(ヘニーヒューズ等)を持つ牝馬と幅広く配合可能。実際にメモリアカフェ・プロミストジーン・トゥロンといった牝馬から、クレーキング・メルキオル・ヒルノハンブルクといった牡馬まで、性別問わず活躍馬が出ています。
実データで見る①:全体成績と馬場別
まず全体像から。2024年(初年度世代)の中央デビューから2026年5月までの集計です。
| 項目 | 出走 | 勝率 | 複勝率 | 平均人気 |
|---|---|---|---|---|
| 全体 | 746戦 | 15.3% | 36.2% | 4.7 |
| 芝 | 75戦 | 5.3% | 14.7% | − |
| ダート | 671戦 | 16.4% | 38.6% | − |
勝率15.3%・複勝率36.2%・平均人気4.7は、新種牡馬としては相当に高い水準。出走の約90%がダートに集中し、ダート671戦で勝率16.4%・複勝率38.6%という安定感。一方、芝はわずか75戦で複勝率14.7%と明確に弱く、「芝はあくまで例外」と割り切るのが正解です。
実データで見る②:性別別――性差ほぼなし
| 性別 | 出走 | 勝率 | 複勝率 |
|---|---|---|---|
| 牡馬 | 366戦 | 15.0% | 35.5% |
| 牝馬 | 380戦 | 15.5% | 36.8% |
牡馬と牝馬で複勝率に1.3ポイントの差しかなく、むしろ牝馬の方がやや上。コルトサイアー傾向はなく、メモリアカフェ(関東オークスJpn2勝ち・6戦複勝率100%)、プロミストジーン(舞鶴S・3勝クラス勝ち)、レイナデアルシーラ(トルマリンS・3勝クラス勝ち)、トゥロン(小倉山特別・2勝クラス勝ち)と、牝馬の活躍馬が多数出ています。
実データで見る③:距離別――ダート全距離が強い
| 距離区分 | 出走 | 勝率 | 複勝率 |
|---|---|---|---|
| 芝〜1200m | 20戦 | 10.0% | 20.0% |
| 芝1400m | 15戦 | 13.3% | 40.0% |
| 芝1500-1600m | 18戦 | 0.0% | 0.0% |
| 芝1800m | 15戦 | 0.0% | 6.7% |
| 芝2000m | 7戦 | 0.0% | 0.0% |
| ダート〜1300m | 124戦 | 15.3% | 37.1% |
| ダート1400m | 141戦 | 14.2% | 41.1% |
| ダート1600m | 73戦 | 12.3% | 38.4% |
| ダート1700-1800m | 298戦 | 18.8% | 38.9% |
| ダート1900m以上 | 35戦 | 17.1% | 31.4% |
産駒のコアはダート1700-1800m(298戦・勝率18.8%・複勝率38.9%)で、これが出走最多のメインゾーン。続いてダート1400m(141戦・複勝率41.1%)が距離別で複勝率最高、ダート1600m(73戦・複勝率38.4%)とダート〜1300m(124戦・複勝率37.1%)も高水準で、ダート全距離が複勝率37%超という安定感。さらにダート1900m以上も17.1%/31.4%と長距離まで対応します。
芝では1400m(15戦・複勝率40.0%)が意外と健闘するものの、芝1500-1600m・1800m・2000m以上は複勝率0〜7%と完全な壁。芝で狙うなら「芝〜1400mの短距離」に限定するのが安全です。
実データで見る④:競馬場別――中山ダ・新潟ダで複勝率47%超
| 競馬場 | 馬場 | 出走 | 勝率 | 複勝率 |
|---|---|---|---|---|
| 中山 | ダート | 103戦 | 21.4% | 47.6% |
| 新潟 | ダート | 40戦 | 20.0% | 47.5% |
| 中京 | ダート | 67戦 | 17.9% | 40.3% |
| 東京 | ダート | 149戦 | 12.8% | 38.9% |
| 京都 | ダート | 155戦 | 16.8% | 38.1% |
| 福島 | ダート | 28戦 | 21.4% | 35.7% |
| 阪神 | ダート | 84戦 | 11.9% | 31.0% |
| 小倉 | ダート | 20戦 | 20.0% | 30.0% |
| 函館 | ダート | 10戦 | 20.0% | 30.0% |
| 函館 | 芝 | 6戦 | 16.7% | 50.0% |
| 中京 | 芝 | 7戦 | 14.3% | 28.6% |
| 新潟 | 芝 | 11戦 | 9.1% | 18.2% |
| 東京 | 芝 | 12戦 | 0.0% | 16.7% |
| 札幌 | ダート | 15戦 | 6.7% | 13.3% |
最大の発見は中山ダート 103戦・勝率21.4%・複勝率47.6%と新潟ダート 40戦・勝率20.0%・複勝率47.5%。両競馬場で複勝率47%超という高い数字で、中山ダ・新潟ダはナダル産駒の絶対的エース条件です。続いて中京ダート(67戦・複勝率40.3%)、東京ダート(149戦・複勝率38.9%)、京都ダート(155戦・複勝率38.1%)と中央場・ローカル場全てのダートで38%超を維持。
一方、意外な弱点は札幌ダート 15戦・勝率6.7%・複勝率13.3%。サンプル数は少ないものの、夏ローカルのダートは産駒の苦手場の可能性。芝はほぼ全般苦手で、特に東京芝12戦・勝率0%は警戒材料です。
実データで見る⑤:馬齢別――2歳の早熟性
| 馬齢 | 出走 | 勝率 | 複勝率 |
|---|---|---|---|
| 2歳 | 208戦 | 20.7% | 41.8% |
| 3歳 | 445戦 | 13.0% | 34.2% |
| 4歳 | 93戦 | 14.0% | 33.3% |
2歳の勝率20.7%・複勝率41.8%は、ファーストシーズンサイアーらしい高い早熟性。デビューから即勝てるタイプが多く、2024年2歳戦線で評価された理由が数字に出ています。3歳・4歳でも複勝率33%以上を維持しており、「早熟だけ」ではなく「早熟+持続型」が産駒の典型像。古馬になっても能力を維持する点は、メモリアカフェ・プロミストジーン・ヒルノハンブルクが3歳・4歳の2026年で重賞戦線・3勝クラスで結果を出している事からも実証されます。
実データで見る⑥:重賞・OPでの実績
| 日付 | レース | 格 | 馬名 | 着順 |
|---|---|---|---|---|
| 2026/05/16 | 上賀茂ステークス | 3勝クラス | ヒルノハンブルク | 1着 |
| 2026/05/02 | ユニコーンステークス | G3 | ソルチェリア | 4着 |
| 2026/04/11 | ニュージーランドトロフィー | G2 | アルデトップガン | 5着 |
| 2026/02/11 | クイーン賞 | Jpn3 | メモリアカフェ | 3着 |
| 2026/01/31 | 舞鶴ステークス | 3勝クラス | プロミストジーン | 1着 |
| 2026/01/18 | 小倉山特別 | 2勝クラス | トゥロン | 1着 |
| 2025/11/09 | みやこステークス | G3 | レイナデアルシーラ | 13着 |
| 2025/10/18 | トルマリンステークス | 3勝クラス | レイナデアルシーラ | 1着 |
| 2025/10/08 | ジャパンダートクラシック | Jpn1 | クレーキング | 5着 |
| 2025/10/02 | マリーンカップ | Jpn3 | メモリアカフェ | 2着 |
| 2025/08/10 | レパードステークス | G3 | ヒルノハンブルク | 3着 |
| 2025/06/22 | 檜山特別 | 2勝クラス | バギーウィップ | 1着 |
| 2025/06/18 | 関東オークス | Jpn2 | メモリアカフェ | 1着 |
| 2025/06/11 | 東京ダービー | 地方Jpn1 | クレーキング | 2着 |
| 2025/05/03 | ユニコーンステークス | G3 | クレーキング | 2着 |
| 2025/05/03 | わらび賞 | 2勝クラス | バギーウィップ | 1着 |
| 2025/01/22 | ブルーバードカップ | Jpn3 | メルキオル | 1着 |
2025〜2026年でJRA中央G3 4頭出走(ユニコーンS×2・レパードS・みやこS)、JRA中央G2 1頭出走(NZT)、地方交流Jpn1 2回(東京ダービー2着、JDクラシック5着)、Jpn2 1勝(関東オークス)、Jpn3 1勝(ブルーバードC)、その他Jpn3 3レース出走(マリーンC・クイーン賞)と、初年度・2世代目だけで地方交流Jpn1〜JRA中央重賞戦線の両方に駒を進めています。特にヒルノハンブルクのレパードS 3着は、JRA中央ダート重賞での入線実績として注目。
集計の前提
本記事の数値は、2024年(初年度世代デビュー)から2026年5月25日までのJRA中央競馬(10場のみ)の公式記録をもとに集計しています。地方競馬・地方主催の交流戦の出走は集計から除外しています。距離区分はJRA中央で実際に施行される距離をベースにバケットを分けています。
成長型と適性のまとめ
ナダル産駒の典型的なシルエットはこうなります。
- 2歳から完成度高く(勝率20.7%・複勝率41.8%)、ファーストシーズンサイアーらしい早熟性
- 3〜4歳でも複勝率33%以上を維持、早熟+持続型の両立
- 主戦場は完全にダート、出走の約90%がダート
- ダート全距離(〜1900m)で複勝率31〜41%、特にダ1400m・1700-1800mがコア
- 中山ダ・新潟ダで複勝率47%超、中京ダ・東京ダ・京都ダも38%超
- 札幌ダ・芝マイル以上は明確に苦手
- 性別差はほぼなく、牝馬も牡馬と同等以上に活躍
「ダート1800m前後のスピード型」というシンプルな血統イメージそのままで、産駒はJRAダートの主力種牡馬として地位を固めつつある段階。馬券的には「ダート=買い、芝=消し」が鉄則です。
馬券狙い目――条件別のスタンス
中山ダート:103戦・勝率21.4%・複勝率47.6%、全競馬場でトップ。
新潟ダート:40戦・勝率20.0%・複勝率47.5%、左回りダートの主戦場。
ダート1400m:141戦・複勝率41.1%、距離別で複勝率トップ。
ダート1700-1800m:298戦・勝率18.8%・複勝率38.9%、出走最多コア。
2歳の新馬・OP特別:勝率20.7%・複勝率41.8%、新種牡馬として高い早熟性。
中京ダート:67戦・勝率17.9%・複勝率40.3%。
東京ダ・京都ダ:それぞれ複勝率38.9%・38.1%でダート安定圏。
ダート〜1300m・1600m:複勝率37.1%・38.4%、ダート短〜マイルも対応。
ダート1900m以上:35戦・勝率17.1%、ダート長距離も買える。
福島ダ・小倉ダ・函館ダ:勝率20%超、ローカルダートも狙える。
3歳・4歳の昇級戦:複勝率33%以上、古馬戦線も対応。
阪神ダート:84戦・複勝率31.0%、ダートの中では効率落ちる。
芝〜1200m・1400m:複勝率20-40%、サンプル少だが対応可。
函館芝:6戦・複勝率50%、少サンプルだが好相性の可能性。
芝1500m以上:芝1500-1600m・1800m・2000mで複勝率0〜7%、完全な壁。
札幌ダート:15戦・勝率6.7%・複勝率13.3%、ダートで唯一の苦手場。
東京芝:12戦・勝率0.0%・複勝率16.7%、芝の中央主場は壁。
代表産駒紹介
メモリアカフェ(牝/鹿毛)
地方交流Jpn2勝ちの現役牝馬最上位候補。新馬戦2着の後、2〜3戦目で未勝利戦と1勝C戦を連勝、2025年6月の関東オークス(Jpn2・川崎ダ2100m)を1番人気で完勝。その後、マリーンカップ(Jpn3・船橋ダ1800m)で2着、クイーン賞(Jpn3・船橋ダ1800m)で3着と地方交流G3戦線を継続参戦。6戦して複勝率100%(3-2-1-0)という驚異の堅実さで、今後もダート牝馬路線の中心として期待されます。
メルキオル(牡/黒鹿毛)
地方交流Jpn3勝ち馬。2024年6月の京都芝1400mでデビュー(11着)、新潟芝1800m 5着の後、中京ダ1800m未勝利戦→プラタナス賞(OP)と2連勝でダート転戦が成功。ジュニアカップ(L)12着で芝に再挑戦の後、2025年1月のブルーバードカップ(Jpn3・船橋ダ1800m)を制覇。2026年5月の平城京S(3勝クラス)は16着でしたが、世代上位のダート中距離馬の一頭です。7戦3勝(3-0-0-4)。
クレーキング(牡/鹿毛)
地方交流Jpn1 2着馬。2024年6月の東京ダ1400m新馬戦1着でデビュー勝ち、ヤマボウシ賞3着→カトレアS2着→1勝C戦1着と着実にステップアップ。3歳の2025年5月のユニコーンS(G3・京都ダ1900m)で1番人気2着、続く6月の東京ダービー(地方Jpn1・大井ダ2000m)でも2着と3歳ダート路線で連続2着の好走。10月のジャパンダートクラシック(Jpn1・大井ダ2000m)で5着と3歳ダート3冠路線を完走しました。7戦2勝(2-3-1-1)。
ヒルノハンブルク(牡/鹿毛)
JRA中央ダート重賞参戦中の世代上位ダート中距離馬。2024年11月の京都ダ1800m新馬戦1着でデビュー勝ち、3歳できさらぎ賞(G3・芝)7着に芝挑戦の後ダート転戦、ユニコーンS(G3)5着を経て、夏にレパードS(G3・新潟ダ1800m)で3着と重賞入線。秋以降は3勝クラス戦線で苦戦が続いたものの、2026年5月の上賀茂S(3勝クラス・京都ダ1900m)を制覇してOP昇級。11戦4勝(4-0-1-6)。古馬ダート中長距離路線で重賞勝ちが見えてきた存在です。
プロミストジーン(牝/鹿毛)
3勝クラス突破済みの現役有力牝馬。2024年9月の中京ダ1400m新馬戦→オキザリス賞(2歳OP特別)と2連勝の好スタート、ヒヤシンスS(L)2着・青竜S(OP)2着の好走を経て、2025年7月の横手特別(2勝クラス)勝ち→マリーンカップ(Jpn3)3着→2026年1月の舞鶴ステークス(3勝クラス)勝ちでOP昇級。8戦4勝(4-2-1-1)と安定した成績で、今後のダート牝馬重賞戦線への参戦が期待されます。
レイナデアルシーラ(牝/鹿毛)
3勝クラス勝ち馬。2024年8月の新潟ダ1800mでデビュー、11月の京都ダ1800m未勝利戦1着で勝ち上がり、1勝C戦線で苦戦したものの、2025年6月の小倉ダ1700m 1勝C戦→7月の熊本城特別(2勝クラス)の連勝を経て、10月のトルマリンステークス(3勝クラス・京都ダ1800m)を制覇でOP昇級。続く11月のみやこステークス(G3)に出走(13着)と古馬ダート中距離重賞に駒を進めました。13戦4勝(4-2-0-7)。
ソルチェリア(牡/鹿毛)
2026年JRA中央G3出走馬。2025年11月デビュー後、新馬戦2着→未勝利戦1着→1勝C戦5着→2026年1月末の1勝C戦勝ちと着実に勝ち上がり、3歳の2026年5月のユニコーンステークス(G3・京都ダ1900m)で4着と健闘。5月末の鳳雛S(OP)にも参戦予定。5戦2勝(2-1-0-2)。今後の3歳ダート路線で重賞勝ちが期待される素質馬です。
アルデトップガン(牡/鹿毛)
JRA中央G2出走の芝マイラー。2025年9月の中山ダ1200m新馬戦を1番人気1着でデビュー勝ち、プラタナス賞(OP)4着・オキザリス賞9着の後、12月の中山ダ1200m 1勝C戦勝ち。3歳になって芝に転戦し、2026年4月のニュージーランドトロフィー(G2・中山芝1600m)で5着と健闘。「ナダル産駒=ダート」のイメージを覆す芝マイラーで、産駒の幅を広げる存在です。7戦2勝(2-0-0-5)。
トゥロン(牝/栗毛)
4歳の現役有力牝馬。2024年12月の中京ダ1400m新馬戦勝ちでデビュー、その後1勝Cで3着2回・着外を挟みつつ、2025年10月の京都ダ1400m 1勝C戦勝ちで2勝クラス昇級、2026年1月の小倉山特別(2勝クラス・京都ダ1400m)を制覇し3勝クラス昇級。鳴門ステークス(3勝クラス)4着・BSイレブン賞12着とOP特別戦線にも参戦。9戦3勝(3-0-2-4)。ダ1400m型の安定タイプです。
バギーウィップ(牡/鹿毛)
OP特別戦線参戦中の3勝馬。2024年9月の中山ダ1800m新馬戦を1番人気1着でデビュー勝ち、カトレアS 10着の後、2025年5月のわらび賞(1勝クラス・新潟ダ1800m)を11番人気1着の大穴で制覇、続く6月の檜山特別(2勝クラス・函館ダ1700m)も1番人気で勝利と1勝C→2勝Cの連勝で3勝クラス昇級。2026年1月の招福ステークス(3勝クラス・中山ダ1800m)で1番人気3着、4月の下総ステークス12着とOP特別戦線で苦戦中。6戦3勝(3-0-1-2)。中山ダ・新潟ダ・函館ダと、ナダル産駒の好相性ローカルダートを的中させてきた現役馬です。
総評――JRAダートの主力種牡馬として確立中
ナダル産駒の評価は、2024年ファーストシーズンサイアー戦線で注目された時点では「初年度の高い勝ち上がり率」が中心の語られ方でしたが、2026年5月時点・129頭・746戦の実データは、もっと立体的な姿を示しています。勝率15.3%・複勝率36.2%・平均人気4.7という安定した数字を維持しつつ、地方交流Jpn2勝ち(メモリアカフェの関東オークス)、Jpn3勝ち(メルキオルのブルーバードC)、JRA中央G3に4頭が延べ5レース出走・うちレパードS 3着(ヒルノハンブルク)・ユニコーンS 2着(クレーキング)、JRA中央G2出走(アルデトップガン NZT)と、毎月のように地方交流〜中央重賞戦線に産駒を送り込んでいる段階です。
馬券的には印象論を超えて、「中山ダ・新潟ダ(複勝率47%超)、ダ1400m・1700-1800m、2歳新馬戦、ダート全競馬場(札幌ダ除く)」を最優先で狙うのが正解。「ダート=買い、芝=消し」がほぼ絶対法則で、特に「芝1500m以上」は完全に消し条件です。今後はクレーキング・メモリアカフェ・ヒルノハンブルク・プロミストジーン世代がJBCクラシック・チャンピオンズカップ・帝王賞といった古馬ダート上位戦に挑む段階で、ナダル産駒はJRAダート〜地方交流重賞戦線の主力種牡馬として完全に定着しつつあります。


