アドマイヤマーズ産駒の特徴と狙い方|初年度世代でG1 3勝+複勝率25.4%を実データで解剖【2026年最新版】

アドマイヤマーズ産駒の特徴と狙い方|初年度世代でG1 3勝+複勝率25.4%を実データで解剖【2026年最新版】 競馬

アドマイヤマーズ。父ダイワメジャー×母父Pivotal。2018年朝日杯フューチュリティS(G1)・2019年NHKマイルカップ(G1)・2019年香港マイル(G1)とマイルG1を国内外で3勝した名マイラーです。引退翌2021年から社台スタリオンステーションで種牡馬入りし、初年度世代(2022年生まれ)が2024年にデビューを迎えると、エンブロイダリーが2025年桜花賞(G1)・秋華賞(G1)→2026年ヴィクトリアマイル(G1)と牝馬G1を3勝。初年度世代からJRA中央G1 3勝というインパクトのある成績を残しています。

2026年5月時点でJRA中央に出走した産駒は105頭・639戦。勝率11.4%・複勝率25.4%・平均人気6.5。まだ初年度世代のみのサンプルですが、新種牡馬としては高水準の数字で、芝・ダートの両方で安定した成績を示しています。

本稿では105頭・639戦の実データを軸に、産駒の主戦場と最新の活躍を整理します。

アドマイヤマーズ産駒の特徴をひと目で

  • 初年度世代だけでJRA中央G1 3勝:桜花賞・秋華賞・ヴィクトリアマイル(全てエンブロイダリー)
  • 芝もダートも走れる万能型:芝426戦・複勝率24.4%、ダ211戦・複勝率27.5%
  • フィリーサイアー:牝馬複勝率26.1% vs 牡馬22.2%、牝馬の方が強い
  • 2歳の早熟性:2歳複勝率29.3%でピーク、4歳11.1%と急落
  • 芝〜1200mが最強:複勝率30.3%、芝短距離も得意
  • 函館芝が圧倒的:13戦・勝率38.5%・複勝率46.2%
  • 阪神芝・札幌芝は弱い:複勝率6-16%

現役時代――マイルG1を国内外で3勝

アドマイヤマーズは2016年生まれ、父ダイワメジャーから受け継いだスピードと先行力で、2歳6月の新馬戦1着でデビュー、2018年朝日杯フューチュリティS(G1・阪神芝1600m)で2歳G1を制覇。3歳春の2019年NHKマイルカップ(G1・東京芝1600m)で3歳マイルG1も制覇、秋に2019年香港マイル(G1・シャティン芝1600m)でG1 3勝目を達成。マイル戦線に特化した先行型・持続力型のマイラーで、国内G1 2勝・海外G1 1勝の実績は種牡馬としても十分なバックグラウンドです。

血統背景――父ダイワメジャー×母父Pivotalのスピード特化配合

ダイワメジャー サンデーサイレンス Halo Hail to Reason
Cosmah
Wishing Well Understanding
Mountain Flower
スカーレットブーケ ノーザンテースト Northern Dancer
Lady Victoria
スカーレットインク Crimson Satan
Consentida
ヴィアメディチ Pivotal Polar Falcon Nureyev
Marie d’Argonne
Fearless Revival Cozzene
Stufida
Viacolonia Sinndar Grand Lodge
Sinntara
Via Dolorosa Halling
Vieille

父ダイワメジャー(サンデーサイレンス×ノーザンテースト系)のスピード・先行力に、母父Pivotal(Nureyev系の欧州スプリンター型種牡馬)のスピード資質を組み合わせた、典型的なマイラー配合。母ヴィアメディチはSinndar(凱旋門賞馬)を母父に持ち、中長距離のスタミナ要素も残るため、産駒は芝1200m〜2000mまで幅広い距離適性を示しています。

種牡馬入り後――エンブロイダリーが初年度世代でG1 3勝

アドマイヤマーズは現役引退後、社台スタリオンステーションで種牡馬入り。初年度世代(2022年生まれ)が2024年にデビューを迎えると、2歳戦から新馬・未勝利勝ちの産駒が続出。2025年2月のクイーンカップ(G3)でエンブロイダリーが重賞初制覇、続く4月の桜花賞(G1)を3番人気で制覇。さらに2025年10月の秋華賞(G1)でG1 2勝目、2026年4月の阪神牝馬S(G2)→5月のヴィクトリアマイル(G1)を1番人気で制してG1 3勝目と、初年度世代の看板牝馬がG1勝ちを重ねました。テレサもローズS(G2)2着と牝馬クラシック路線を支え、アドマイヤマーズの種牡馬としての価値を大きく押し上げています。

実データで見る①:全体成績と馬場別

JRA中央デビューから2026年5月までの集計です。初年度世代のみのサンプルである点に留意してください。

項目 出走 勝率 複勝率 平均人気
全体 639戦 11.4% 25.4% 6.5
426戦 11.7% 24.4%
ダート 211戦 10.9% 27.5%

注目すべきはダート211戦・複勝率27.5%が芝426戦・複勝率24.4%を上回る点。「芝マイラーの父からダートも走れる産駒が出る」のはダイワメジャー系の特徴で、アドマイヤマーズ産駒も芝・ダート両方で安定した成績を残しています。「ダート弱い」のイメージがありますが、実データではダート複勝率が芝を上回る結果となっています。

実データで見る②:性別別(芝)――牝馬が強いフィリーサイアー

性別 出走 勝率 複勝率
牡馬 162戦 9.3% 22.2%
牝馬 261戦 13.4% 26.1%

性別差は牝馬勝率13.4% vs 牡馬9.3%、牝馬複勝率26.1% vs 牡馬22.2%と、牝馬が明確に上回ります。エンブロイダリー・ナムラクララ・テレサ・ジャルディニエと重賞・OP級の活躍馬がほぼ全て牝馬で、アドマイヤマーズは典型的なフィリーサイアー(牝馬に強い種牡馬)型。牝馬限定戦で積極的に狙うべき種牡馬です。

実データで見る③:距離別――芝短距離〜全距離で安定

距離区分 出走 勝率 複勝率
芝〜1200m 76戦 14.5% 30.3%
芝1300-1400m 60戦 11.7% 21.7%
芝1500-1600m 132戦 11.4% 22.0%
芝1700-1800m 69戦 8.7% 23.2%
芝1900-2000m 64戦 10.9% 26.6%
芝2100m以上 25戦 16.0% 24.0%
ダ1500-1700m 46戦 17.4% 32.6%
ダ1800-1900m 76戦 10.5% 26.3%

芝〜1200m(76戦・勝率14.5%・複勝率30.3%)が距離別で最強。「芝1400〜1600mがベスト」というイメージがありますが、実データでは芝短距離が最も高い数字を出しています。一方、芝1900-2000m(64戦・複勝率26.6%)も好走しており、エンブロイダリーの秋華賞(芝2000m)勝ちが示すように中距離にも対応力があります。芝2100m以上(25戦・勝率16.0%)はサンプル少ながら健闘で、「2000mが限界」という印象論は実データでは支持されません。

ダートではダ1500-1700m(46戦・勝率17.4%・複勝率32.6%)が最強で、ダ1800-1900mも複勝率26.3%と芝に引けを取らない水準です。

実データで見る④:競馬場別――函館芝が最強・阪神芝は苦手

競馬場 出走 勝率 複勝率
函館芝 13戦 38.5% 46.2%
福島芝 28戦 17.9% 32.1%
新潟芝 38戦 13.2% 28.9%
中京芝 48戦 16.7% 27.1%
小倉芝 31戦 6.5% 25.8%
中山芝 68戦 11.8% 25.0%
京都芝 59戦 8.5% 23.7%
東京芝 75戦 10.7% 22.7%
阪神芝 50戦 8.0% 16.0%
札幌芝 16戦 0.0% 6.2%

最強は函館芝(13戦・勝率38.5%・複勝率46.2%)。サンプル少ながら圧倒的な数字。続いて福島芝(28戦・複勝率32.1%)、新潟芝(38戦・複勝率28.9%)、中京芝(48戦・複勝率27.1%)とローカル芝が複勝率27-32%で安定。「東京芝が好成績」のイメージがありますが、実データでは東京芝22.7%で中庸、それよりも函館・福島・新潟・中京のローカル芝が強い結果です。

一方、阪神芝(50戦・複勝率16.0%)、札幌芝(16戦・複勝率6.2%)は明確に弱い。「洋芝は苦戦」というイメージもありますが、札幌は事実でも函館は実は最強という真逆の結果。同じ洋芝でも函館と札幌で全く違う成績が出ている点は要注意です。

実データで見る⑤:馬齢別――2歳でピーク・4歳で急落

馬齢 出走 勝率 複勝率
2歳 184戦 14.1% 29.3%
3歳 215戦 10.2% 21.9%
4歳 27戦 7.4% 11.1%

2歳の勝率14.1%・複勝率29.3%がピークで、「早熟スピード型」のイメージはDB上でも事実。一方、4歳の複勝率11.1%(27戦・サンプル少)は急落しており、エンブロイダリー以外の産駒が古馬戦線でどこまで戦えるかは今後のデータ蓄積待ちです。

実データで見る⑥:JRA中央重賞・主な実績

日付 レース 馬名 着順
2026/05/17 ヴィクトリアマイル G1 エンブロイダリー 1着
2026/04/11 阪神牝馬ステークス G2 エンブロイダリー 1着
2026/03/28 日経賞 G2 ミクニインスパイア 2着
2025/10/19 秋華賞 G1 エンブロイダリー 1着
2025/09/14 ローズステークス G2 テレサ 2着
2025/04/13 桜花賞 G1 エンブロイダリー 1着
2025/02/15 クイーンカップ G3 エンブロイダリー 1着

JRA中央G1 3勝(桜花賞・秋華賞・ヴィクトリアマイル、全てエンブロイダリー)、G2 1勝(阪神牝馬S)、G3 1勝(クイーンカップ)、G2 2着1回(日経賞ミクニインスパイア)。初年度世代だけで牝馬G1を3勝する成績は、新種牡馬としては突出した水準です。

集計の前提

本記事の数値は、JRA中央競馬(10場のみ)の公式記録をもとに集計しています。地方競馬・地方主催の交流戦の出走は集計から除外しています。初年度世代(2022年生まれ)のみのサンプルであり、今後の世代追加によりデータが変動する可能性があります。

馬券狙い目――条件別のスタンス

◎ 最優先で狙う条件

函館芝:13戦・勝率38.5%・複勝率46.2%、全競馬場でトップ。

芝〜1200m:76戦・勝率14.5%・複勝率30.3%、距離別で最強。

牝馬の重賞・条件戦:勝率13.4%・複勝率26.1%、フィリーサイアー。

2歳の新馬・未勝利:184戦・勝率14.1%・複勝率29.3%、産駒ピーク年齢。

ダ1500-1700m:46戦・勝率17.4%・複勝率32.6%、ダート中距離も狙える。

○ 積極的に拾う条件

福島芝・新潟芝・中京芝:複勝率27-32%、ローカル芝で安定。

芝1900-2000m:64戦・複勝率26.6%、中距離も対応。

ダ1800-1900m・ダ〜1200m:複勝率26-32%、ダート全般。

中山芝・小倉芝:複勝率25%前後、安定圏。

▲ 慎重に判断する条件

東京芝・京都芝:複勝率22-24%、中央主要場では効率落ち。

3歳以降の牡馬:3歳複勝率21.9%に低下、成長力は未知数。

芝1300-1600m:複勝率21-22%、「マイルがベスト」のイメージほど突出しない。

× 評価を下げる条件

阪神芝:50戦・勝率8.0%・複勝率16.0%、中央主要場で最弱。

札幌芝:16戦・勝率0.0%・複勝率6.2%、洋芝でも札幌は壊滅的。

4歳以降:27戦・複勝率11.1%、古馬戦線は要観察(サンプル少)。

代表産駒紹介

エンブロイダリー(牝/鹿毛)

JRA中央G1 3勝の看板牝馬。母父クロフネ。2024年6月の東京芝1600mデビュー戦2着→7月の新潟芝1800m未勝利勝ちの後、サフラン賞5着を挟み東京芝1400m 1勝クラス戦勝ちでステップアップ。2025年2月のクイーンカップ(G3)3番人気1着→4月の桜花賞(G1・阪神芝1600m)を3番人気で制覇、オークス(芝2400m)9着の後、2025年10月の秋華賞(G1・京都芝2000m)を2番人気で制覇しG1 2勝目。古馬の2026年4月阪神牝馬S(G2)→5月ヴィクトリアマイル(G1・東京芝1600m)を1番人気1着でG1 3勝目を達成。11戦7勝(7-1-0-3)。芝1600m〜2000mの牝馬中距離路線で圧倒的な成績を残しています。

テレサ(牝/鹿毛)

2025年ローズS(G2)2着の3歳牝馬。母父Nathaniel。2024年10月の京都芝1600m新馬戦勝ちでデビュー、2025年3月のアルメリア賞(L・阪神芝1800m)勝ち→柳川特別(2勝クラス)勝ちから、2025年9月のローズステークス(G2・阪神芝1800m)で7番人気2着と重賞戦線に進出。続く秋華賞14着とG1では結果が出ませんでしたが、2026年も小倉牝馬S(G3)4着・福島牝馬S(G3)5着と古馬牝馬重賞に継続参戦中。9戦3勝(3-1-0-5)。

ナムラクララ(牝/鹿毛)

2025年紅梅S(L)勝ちの3歳スプリンター。母父Storm Cat。2024年9月デビュー後、2025年1月の紅梅ステークス(L・中京芝1400m)を2番人気で制覇。チューリップ賞5着・桜花賞13着の後、短距離に転じて函館芝1200mで勝ち星、キーンランドカップ(G3)4着と短距離路線で活躍中。13戦3勝(3-2-0-8)。

ジャルディニエ(牝/鹿毛)

2024年アスター賞(2歳OP)勝ちの牝馬。母父Wildcat Heir。2024年9月のアスター賞(中山芝1600m)を1番人気で制覇、阪神JF10着・フェアリーS11着とG1〜G3では苦戦。11戦2勝(2-1-0-8)。2歳時のスピード型として評価されました。

ミクニインスパイア(牡/鹿毛)

2026年日経賞(G2)2着の古馬ステイヤー候補。2026年3月の日経賞(G2・中山芝2500m)で2着と、アドマイヤマーズ産駒では珍しい芝中長距離戦で重賞好走。「2000m超は厳しい」という印象論を覆す存在です。

総評――初年度世代からG1 3勝のフィリーサイアー

アドマイヤマーズ産駒の評価は、エンブロイダリーの桜花賞・秋華賞・ヴィクトリアマイル3勝で一気に確立されました。105頭・639戦で勝率11.4%・複勝率25.4%・平均人気6.5という初年度世代のみのサンプルは、新種牡馬としては相当に高い水準です。

馬券的には「函館芝(複勝率46.2%)、芝〜1200m(複勝率30.3%)、牝馬の条件戦・重賞、2歳の新馬・未勝利、ダ1500-1700m(複勝率32.6%)」を最優先。逆に「阪神芝(複勝率16.0%)、札幌芝(複勝率6.2%)、4歳以降」は明確に消し条件です。初年度世代のみの段階でこの成績は、今後の世代追加でさらに評価が上がる可能性を秘めた新種牡馬と言えます。